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前回、研修医終了後、矯正歯科の大学院に進学することを決めた所まで書かせていただきました。
続きを書かせていただきます。

大学院の最初の半年間は矯正治療の臨床および研究の基本をみっちり研修いたしました。
その後は指導医と共に患者さんを担当し矯正歯科臨床を学びながら、実験・研究を行いました。
研究領域は、矯正治療による歯の移動動態の３次元的解析についてでした。
理論に基づき考え、それを診療にフィードバックし効率的な診療を行う事の重要性をこの時期に学ぶことができたかと思います。

当時は勤務医として働いていた同級生が分院長となったり、開業したりすることも多かった時期で、正直焦る気持ちが大きかった記憶があります。
本当に大学院に進学したことが正しかったのかすごく悩んだ時期もありましたが、今となってはこの時期にしっかりと勉強できたことは大変貴重な経験だと思います。

その後無事に大学院を修了し、歯学博士を取得、いろいろな資格も取得することもできました。
大学院を卒業後、矯正歯科講座にそのまま医局員として採用され、診療業務に従事いたしました。

その後、吉田教授が懇意にされていた神奈川歯科大学の矯正歯科の不島健持教授とお会いし、ご縁があり神奈川歯科大学附属横浜クリニックの矯正歯科へ赴任いたしました。
長崎大学で学んだこととは異なることも多く、教員、その後医局長として教育・指導・診療業務を行いながらも不島教授から数多くのことを学びました。
歯科矯正用アンカースクリューを効率的に用いる治療、特殊なワイヤーを用いた治療、外科手術を併用した矯正治療を数多く経験し、神奈川へ来たことで自分の診療の幅もかなり広がったと思います。
この時期はとにかく矯正歯科というものに打ち込んでいた時期でもあると思います。

その後、また自分のこれからについて考える時期がきました。
神奈川での診療では、矯正治療単独での治療が難しい患者さんが多く、他の専門の先生との密接な連携の必要性を強く感じました。
大学病院には各分野の専門科がありますが、良くも悪くも各分野の専門性が強すぎて、密接な連携というものが取りづらい環境でもありました。
また、大学では研究・指導の業務も多くなり、診療へ避ける時間が少ないこともあり、もっと診療に時間をとりたいと考えるようになりました。

そこにちょうど院長からの誘いがありまして、一緒に開業することとなりました。
この医院では、今までの経験を活かし、他分野との連携を行いながら矯正治療を行っていきたいと考えております。

長くなりましたが、私の自己紹介をさせていただきました。
今後のブログは、あまり診療と関係ない投稿になるかとは思いますが、よろしくお願いいたします。

副院長　尾崎 博弥